【理事取材特集③】行方一正理事 インタビュー

行方一正

一般社団法人ツーリストシップ理事

24歳で陸路世界一周。その後、創業期のHISに入社し、2005年からは代表取締役専務を務めた。現在は2019年に立ち上げた株式会社ピーストラベル プロジェクト代表。

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行方理事からの一言

相互の理解と交流が世界平和へ繋がる!

現場に足を運び本質を見極めよう!

 陸路世界一周は、TVの旅番組「兼高かおる世界の旅」を毎週見ていたことがきっかけです。いつか自分も世界のいろんなところを巡ってみたいと思うようになりました。世界にはどんな人がいて、どんな暮らしをして、どんなことを考えているのか、直接現地に行って見てみたくなりました。自由に、長期で、安く海外に行きたいと思っていた時、HIS創業者の澤田さんに出会い、陸路の方が安く、また面白いと勧められ陸路世界一周に行くことを決め、妻と約1年弱の旅が始まりました。バンコクから中近東、ヨーロッパ、北アフリカ、アメリカ横断後、中米のホンジュラスまで行き、このまま続けていくと、社会復帰できないのではないかと思い帰国することにした。

 陸路世界一周を終えて思ったことは、「人間は本質的に同じだ」と言うことでした。旅の最初の頃は、日本との違いを探していました。言葉、建物、食べ物、服装、生活習慣、宗教など、何が違うのだろうと、違いを探していました。旅の途中で様々な人と出会い、徐々に「人間って本質的に同じだな」と感じるようになり、旅の途中から「旅先での共通項」を探す旅になりました。この旅は、私の人生の価値観に大きく影響しました。

 帰国後は創業者の澤田さんとのご縁もあり、HISの創業間もないころに入社しました。初期のメンバーは全員バックパッカーでした。「若者に世界をもっと自由に見てもらい、人生観に影響を与えるような旅をしてもらいたい」という理念のもと少しでも安く航空券の手配できるよう工夫したり、海外自由旅行の説明会を開催しました。HISで特に大切にしたことは、①集中・選択②ナンバーワン戦略③スピード④思いの強さでした。

 現在、株式会社ピーストラベルプロジェクトでは、社会性のある世界が平和になる様な事業への投資・支援と新しい旅の在り方を探究しています。その一環としてサステナブルな旅の情報サイト「サスタビ」を始めました。ここでは、サステナブルな旅人になる為の「サスタビ20ヵ条」やサステナブルツーリズム関連の情報を発信して「旅を通じて持続可能な社会を創る」をミッションに活動をしております。言葉は違いますが「ツーリストシップ」と通じていますね。そして、自分の旅行でもサスタビ20ヵ条のうちの1つでも実践し、ツーリストシップを発揮できるように旅行をしています。「交流」から生まれる旅の価値は大きいですね。これからも、実際に現場に行き、事実を自分の目で見、自分の身体で感じ、自分の頭で考えるような旅をしていきたいと思います。

取材を終えて…

バックパッカーとしてご経験や創業期のHISについてなど、非常に多岐にわたるお話ができたインタビューでした。これから社会に出て生きていく上で大切なことを多く学ばせていただきました。

神奈川大学 4年生 春田菜々美

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