202510 by Tanaka オーバーツーリズム解消して良いの?

最近少し気になっていることがある。

というのは、混んでいるところを見たら

「オーバーツーリズム」と言い過ぎではないだろうか、

ということである。

そして、

解消しようと動きすぎではないだろうか、

ということである。

目の前に、商店街があったとしよう。

いや、超有名観光スポットでも、なんでもいい。

多くの人が集まっており、ごった返している。

さて、これに対し、何か対策すべきか。

答えは、NOである。

少なくとも、この時点では。

ここで、渋滞で住民が暮らせないとか、ゴミの問題があるとか、自然破壊の問題があるとか、住居侵入の問題があるといった、何かしら具体的な問題が起きていたら、それは対策・周知が必要だ。

しかし、そう具体的な課題が出ていないのであれば、

そこまで多くの人が訪れる事に対して、怯え、怒りを感じなくてもいいのではないか。

そして、なぜ、こうもおもしろおかしく、動画をとり

「オーバーツーリズムだあ」と騒ぐのか。

その観光スポットにつくまでの道が渋滞したり、

最寄りの駅が使えないほど混雑をしているのなら、

住民が暮らしやすい環境を守ろう。

しかし、そのエリアは元々商店街で、住民とはバッティングしない?

それなら、このオーバーな混雑は別に解消する必要はないのだ。

ここでの愚策をお伝えしよう。

それは、、、

ここの混雑は1点集中だからだ。

迂回道を作り、周りにも広げよう。

というものだ。

しかし、悲しきかな、そういうところに限って、地域住民が日々使う道と重なる。

しかもただ楽しくその有名スポットに来たかっただけの観光客が、

地域の道に入ったら地域に敬意を払う、なんて考えるだろうか。

悲しきかな、ツーリストシップではそれを目指したいが現状はそうではない。

そんな状況では、市民は怒るだろう。

なぜわざわざ市民の暮らしの中に、迂回道を作ったのだ、と。

何が言いたいかと言うと、

簡単に人気な場所を「分散」させないでほしいのだ。

本当にその観光地は、「分散」を狙うべきか。

いいじゃないか、そこだけ混むだけなら。

人がたくさんいたら、その分多いから行くのやめようと思う人も増えてくる。

もっと来てほしいなら、対策をしてもっと来れるようにしたらいいが、

分散と称してやっていることは、もう来てほしくなと言いながら、もっと来れる工夫なのだ…

それにしても、頭ごなしに、人ごみ=悪としすぎである。

コロナじゃあるまい。

人の暮らしを守れているか、この視点が抜けた報道も対策も、何の意味もない。

最後に、こんなときのツーリストシップについて考えたい。

混雑しているときは、身動きが取れずらい可能性があるので時間に余裕をもつ。ゴミ箱はない可能性が高いので、マイゴミ袋を持つ。トイレを先に行っておくと安心だ。

或いは、混雑してないエリアに足を運んでみる。そんな場所には大抵地域の人の日々の暮らしがあるので、溶け込むように。早朝夜間は声をおさえて静かに。しかし、今日は静かな旅ではなくて、久々に仲良しグループでどんちゃん騒ぎしたいなら、住宅地の道を避け、商業エリアに行こう。

人を傷つけるものでなければ、基本的には、どんな旅行スタイルだっていいだろう。ただ、自分の状況にあった臨機応変な対応は考えたい。

とまあ、こんな感じで今日もゆらゆら思考を巡らし、思索に更けっている。